来館者実態 × 媒体構造 × 認知/獲得ファネル戦略

2026年夏マーケティング戦略立案資料 — 来館者・媒体・広告効率の現状把握と、ファネル別広告戦略フレーム

2026年8月単月 10万人
夏マーケ2026 P.11 / 前年同月 75,255人

本資料の主要ファインディング(5点)

本資料の目的

2026年8月単月10万人(夏マーケPDF P.11)の達成に向けて、(1) 来館者の実態(年代・満足度・再訪意向)、(2) 媒体実効性、(3) 認知/検討/獲得ファネル別の広告戦略フレーム、を一次データに基づいて整理する。本資料は事業会議・代理店共有の戦略素材として作成。

来館者の主力層
40代以上 64%
既存45-49歳打切り集計の盲点。50代25.2% / 60代11.7% が来館者の中核を構成。
N=831 / 2026春
最高ロイヤルティ層
~22歳 NPS +56.7
CSAT 95.9% / 再訪意向77.3%。一方60代はNPS+4.1・Detractor 16.5%。
8年代別計測
媒体実効性トップ
WEB記事 22.6%
次点 Instagram 20.5% / Google MAP 9.3%。中吊り 1.2% / TVer 0.5%は実効性ボトム。
12媒体実測
アップセル対象の実態
40代家族同伴 48.6%
40代の半数が家族で来館。NPS+43.6・コア層として健全。
同行者集計
過去最高 vs KGI
96.9k → 100k
2023/8が過去最高(96,955人)、それを+3.1%超える未到達領域への設計が必要。
マスター時系列

✅ 強みとなる事実

① ~22歳のNPS+56.7・再訪意向77.3%は他年代の倍水準。
② 40代の家族同伴率48.6%・NPS+43.6 — コア層は健康。
③ Instagram 20.5% / WEB記事 22.6% — 既存の認知エンジンは機能している。

⚠️ 注視が必要な事実

① 60代 NPS+4.1 / Detractor 16.5% — 来館者の11.7%を占めるがロイヤルティが低い。
② 2024年夏の23-29歳▼23% — IPコラボ・TikTok強化は再現性に課題。
③ 35-39歳 Detractor 14.8% — リピート傾向は強いが期待値ギャップあり。

🔍 今後 追加で取得したいデータ

① 媒体別CPA/CPI(Paidチャネル単位の効率差)。
② 来館転換率(広告接触→来店)の確度ある実測値。
③ Klook経由インバウンドの月次推移と寄与構造。

「誰が、誰と、何度目に来ているか」

既存集計(夏マーケPDF p.9)は45-49歳で打切り。実態は50代25.2%が最大層、~22歳は11.7%。

📅 2026/2/27〜実施・来館者Webアンケート vol.16・N=831
年代分布
40代+ 64%

50代が最大、~22歳と23-29歳の合計でも23.3%。

同行者構成
家族 33.8%

40代の家族同伴率は 48.6%。半数が家族で来館。

新規 vs リピーター
初回70%超

~22歳 93.8% / 70代+ 69.6% — 新規率の高低が層によって倍違う。

性別
男性 27.9%

女性7割。男性パイ拡張余地、デート/家族誘発で伸びしろ。

来館者の「満足→推奨→再訪」が年代でどう違うか

CSAT(満足度)・NPS(推奨意向)・再訪意向(また来たい+季節新企画)を年代別に並べた一覧。色が濃いほど指標が良い。

📅 2026春 N=831・設問: 満足度4段階 / 推奨意向4段階 / 将来意向5段階を年代クロス集計
年代 N 新規率 % CSAT % 大変満足 % NPS Promoter % Detractor % 再訪意向 % 再訪否定 %

~22歳 — 最強の口コミ候補

CSAT 95.9% / NPS+56.7 / 再訪意向77.3%。すべての指標で最上位。新規率93.8%なので「認知できれば取れる」。Instagram + TikTok の出稿効率が左右する。

60代 — 隠れリスク層

NPS+4.1 / Detractor 16.5% / 再訪意向49.5%。来館者の11.7%を占めるのに満足度が突出して低い。WEB記事/TV情報番組経由の集客比率が高いため、期待値と中身のギャップが疑われる。コンテンツ側の改修議論が必要。

35-39歳 — 「期待外れ」層

Detractor 14.8%、再訪意向55.7%。リピート率32.8%とリピート傾向は強いが、推奨意向ではばらつき。期待値(空間演出・没入感)と現体験の解像度ギャップが大きい可能性。

どの媒体が、どれだけの来館を生んでいるか

媒体シェア(来館者全体の何%がその媒体経由か)と、CPM・Paid可否を並列して、コスパと到達性を切り分ける。

📅 2026春 N=831・設問4「来館のきっかけ」複数回答可・CPMは媒体公式/業界相場 2026/5時点
媒体シェア(Paid / Earned / Owned 区分)

バー左から来館誘引が強い順。色=Paid(オレンジ)/ Earned(緑)/ Owned(グレー)。

コスパ散布図(Paid広告のみ)— X:CPM / Y:シェア

右下=高シェア低CPM(理想)、左上=低シェア高CPM(要回避)。バブルの大きさは来館者言及数。

年代 × 媒体ヒート(年代内シェア %)

同じ媒体でも年代でリーチ効率が違う。色が濃いほどその年代でその媒体が「来館の入口」になっている。

年代 \ 媒体
濃度(年代内シェア): 0-5% 5-15% 15-25% 25%+
ターゲット指定 → 推奨媒体ランキング

取りたい年代を選ぶと、その層に最も刺さる媒体が出る(複数選択可)

媒体別 想定到達シェア(選択年代内 %)
同行者構成

ファネル階層別の広告役割と媒体配置

「来館までの顧客旅程」を3段階に分解。各階層で異なる広告目的・KPI・媒体特性を整理し、2,000万円の戦略投資原資をどの階層に・どう振り向けるかの設計フレーム。

📅 来館アンケート N=831(2026春)× 媒体スペック(2026/5時点)× a.rte 11ヶ月実績 を統合
Top of Funnel

① 認知 — 未接触層へのリーチ拡張

役割:「AARを知らない / 想起にない」層への接触機会の純粋拡張。KGI100,000人のうち、線形スケールでは届かない新規認知層(過去最高+3.1%超)をここで作る。

CPM最適化 リーチ規模 想起率/ブランドリフト フリークエンシー設計
主要媒体N=831実効
WEB記事 / PRタイアップ22.6%
TV情報番組(Earned)7.3%
VOD: TVer/Abema/Prime/Netflix0.5%※
OOH(タクシー/中吊り/銀座サイネージ)1.2-2.4%
Instagram/TikTok リール(リーチ起点)26.5%※

※TVerは0.5%だが新媒体(Netflix/Prime)は実測なし。SNSは下段(検討)と兼用、上段で純リーチ運用する設計。

Mid of Funnel

② 検討 — 関心喚起・来館意向形成

役割:認知済み/類縁施設に行った経験のある層に、AARの「行く理由」を提示。世界観・体験密度・期間限定性で意向を形成する。

VTR/エンゲージ ブランドリフト 指名検索リフト クリエイティブ多変量
主要媒体N=831実効
Instagram(リール/ストーリーズ/フィード)20.5%
TikTok(インフィード/ハッシュタグ)6.0%
YouTube(TrueView/Shorts/タイアップ)1.8%
X(Twitter)プロモ投稿2.4%
Meta フィード/Facebook(40代家族向け)

期待値マッチング(⑦節)から「空間演出・没入感」がコア訴求、若年層は「映え写真」要素を上乗せ。

Bottom of Funnel

③ 獲得 — 来館意向の取り逃し防止

役割:「興味は持った」層を確実に来館予約・来店まで運ぶ。検索・MAP・リターゲ・サイト導線が中心。a.rteの現状運用がここに該当(CPA ¥110〜130)。

CPA CV率 ROAS 指名/一般比率
主要媒体N=831実効 / 現状実績
Google検索(指名・一般)CPC¥160 / CPA¥160
Google MAP / Yahoo検索9.3%(MAP含む)
Metaリターゲ / カスタムオーディエンスCPA¥1,100
銀座三越サイト(Owned)3.5%
銀座三越懸垂幕(Owned/局所OOH)2.4%

a.rte現状運用月¥1.0M前後の中心はここ。認知拡張で母数増えれば、ここの絶対量も比例で増える設計。

本予算 2,000万円の戦略的役割

① 既存運用(a.rte 月¥1.0M / 年¥12-15M規模)はほぼ全て獲得層(③)に張られている。
② 8月単月10万人=過去最高+3.1%超のためには、認知層(①)への新規投資が構造的に必要。線形スケールでは届かない未認知層を本予算で開拓する設計が論理的。
③ 検討層(②)はInstagramを既に保有資産として持っているため、追加投資はクリエイティブ多変量と新規アングル(VOD・TikTok)が中心。

各レイヤーで設計時に確認すべき論点

認知:媒体実効性ヒート(④節)が示すように、媒体間で20倍以上の効率差がある。OOH(中吊り/TVer)は来館誘発実測が低いが、認知形成側の効果は本データで測れない(要:別途ブランドリフト調査)。
検討:~22歳のNPS+56.7/40代家族同伴48.6%の2層に対し、それぞれInstagram/Meta+VOD で別クリエイティブ運用。
獲得:Attribution変更(⑨節)の影響でROAS見え方が激変中。実体効率か計測仕様変更かの切り分けが先。

「誰から奪うか」を年代別に見える化

来館者が過去1年で行った娯楽施設を年代別にプロット。AARの代替候補となっている施設群。

📅 2026春 N=831・設問「直近1年で訪れた娯楽施設」複数回答可
年代 \ 競合

映画館が全年代で最大

40代 53% / 60代 60.8% / ~22歳 73.2%。「夏の屋内エンタメ」の本命競合。エアコン・所要1.5-2h・体験密度で勝負しなければならない。

水族館は ~22歳 / 23-29歳 で強い

~22歳 52.6% / 23-29歳 46.9%。若年層にとって AAR は「水族館の競合枠」で記憶されている可能性。差別化=「アート×水」の物語性をどう刷り込むか。

チームラボの存在感

23-29歳 24.0% / 35-39歳 24.6%。没入体験のド本命。AARが空間演出を期待値の主軸にする(86.8% — 次節)からには、ここを意識した訴求が必要。

来館者は「何を期待して」AARに来ているか

SNS拡散性の高い「映え写真」、コア体験の「空間演出」、目的来館の「金魚鑑賞」。年代でブレが大きい。

📅 2026春 N=831・設問「来館目的」複数回答可
年代 \ 期待値

共通項:空間演出・没入感

全年代で最多回答(40代 57.5% / 30-34歳 49.3% / 50代 62.7%)。これがAARのコア期待値。クリエイティブのメインメッセージはここから外せない。

若年層は「映え写真」期待が突出

~22歳 24.7% / 23-29歳 10.4%(他年代は3-12%)。SNS拡散のきっかけ作りには「絵になる瞬間」の演出が前提。インスタリール/TikTok向けのカット最適化が必要。

来館者数の推移と前年同月比

2022/5〜2026/4 の月次来館者数(TTL / 日本人 / インバウンド)と前年同月比 %。

📅 2022/5〜2026/4(48ヶ月)・銀座レポート29本から月次抽出
月次来館者推移(積み上げ:日本人 / インバウンド)
前年同月比 YoY %(TTL / 日本人 / インバウンド)

100%=前年同月と同じ(基準線オレンジ)。2025年は前年比80%前後に減速、2026/3-4は再び100%付近に戻る。2025年以降にスコープを絞った(2024年はインバウンド立ち上がりで200%超のため)。

2024年夏 vs 2023年夏(年代別 / 7-9月合計)

2024年夏マーケ(IPコラボ・TikTok強化)は23-29歳 ▼23%、ほぼ全年代で前年割れ。

2024年夏施策レビュー

IPコラボ・TikTok強化したが23-29歳▼23%、企画チケット販売も前年比98.3%。F1集中投資の再現性に課題。

広告経由売上・ROAS・CPA の月次推移

2025/5〜2026/4 の月次広告データ。2025/12 以降は Attribution(広告経由売上の集計定義)が更新され、広告経由売上シェアが 100% → 14-27% へ移行。これに伴い見かけ上の ROAS / CPA も変化している。Attributionの集計定義は更新後の方が実体に近く、今後はこの新基準で継続収集する。

📅 a.rte 月次レポート 11ヶ月・2025/5〜2026/4
広告費 vs 広告経由売上(左軸: 円)
ROAS / CPA 推移(Attribution更新前後)

2025/12 以降が Attribution 更新後の新基準。新基準ベースで ROAS 8-10倍 / CPA ¥425-556 の水準が今後の計測ベースとなる。

データ計測の経緯(注記)

本データは a.rte 月次レポートから 2025/5 以降を継続収集。2025/12 で Attribution 定義(広告経由売上の集計範囲)が更新され、view-through の母集団が整理されたため、広告経由売上シェアが 100% → 14-27% に推移。これは計測仕様の変更であり、実体の広告効率劣化を示すものではない。今後はこの新基準で月次蓄積を継続し、媒体別CPA/CPI の精緻化に進む予定。

現状規模ベースライン vs 2,000万円 戦略投資原資

2025/8実績を基準に、既存運用と同水準のROAS(=既存顧客への配信効率)を維持した場合の所要広告費を「ベースライン」として算出。2,000万円は、これを上回る「未到達領域(過去最高+3.1%超)へのリーチ拡張」への戦略投資原資と位置付ける。

📅 2025/8 a.rte 実績を基準(ROAS 34.5・広告経由売上 ¥89.2M)
2025/8 実績 来館
75,255 人
2024/8(93,853)から▼20%・2023/8(96,955)が過去最高
2026年8月 KGI
100,000 人
2025/8比 +24,745人(+33%)・過去最高比 +3.1%
既存運用ベースライン
月¥1.0M前後
a.rte 2025/5〜2026/4平均。獲得層(検索/Meta/MAP)が中心。
本予算(広告分)
¥20,000,000
夏マーケPDF P.23 配分。既定企画群・造作1,500万+500万は別枠固定。

戦略的整理

① 既存運用(a.rte)は獲得層への配信が中心。CPA¥110-130(2025/5-11)/ ROAS 34.5(2025/8)と高効率で機能している。
② しかしKGI100,000人は過去最高+3.1%超のハードル。既存運用の延長線上では未到達領域への接続が構造的に不足する。
③ よって本予算2,000万円の役割は、「未到達領域(新規認知層)へのリーチ拡張」と「20代女性・40代家族の2層への質的アプローチ」と整理するのが論理的。既存運用との重複は避け、上位ファネル(認知)への厚みで設計する。

戦略策定の起点となる3つの仮説

本予算 2,000万円について、現時点で考えうる3つの戦略仮説を提示。各レイヤー比率の最終決定は、本資料の事実関係を踏まえた事業判断による。

📅 2026/5/16 案件ブリーフ「広告費の検討」より
仮説 A:バランス型
既存ベース層と新規アップセル(20代女性・40代家族)の両方に配分
  • 狙い:8月10万人の達成確度を最大化、リスク分散を優先
  • 主軸媒体:WEB記事/PR + Instagram + VOD(Abema/Prime)
  • 留意点:各層への投資が薄まり、突き抜けたクリエイティブ展開がしにくい可能性
仮説 B:20代女性アップセル集中
最高ロイヤルティ層(~22歳 NPS+56.7)の拡張
  • 狙い:再訪意向77%・SNS拡散性の高い層を厚くしてEarned起点の波及を狙う
  • 主軸媒体:Instagram + TikTok + Netflix広告 + 銀座OOH
  • 留意点:2024年夏は同様の発想で23-29歳▼23%、年代別の入口媒体最適化が前提
仮説 C:40代家族アップセル集中
家族同伴48.6%・NPS+43.6の40代家族層の拡張
  • 狙い:1組あたり来館人数の大きい家族同伴層を厚くする
  • 主軸媒体:Amazon Prime Video(子育て世帯指定)+ WEB記事/PR + YouTube
  • 留意点:男性27.9%しか取れていない現状、父親リーチ補完(タクシー広告等)の必要性

戦略仮説の位置付け

本資料では特定配分の提示は行わず、論理的に成立する3つの仮説を整理する。最終配分は、本資料の事実関係(来館者実態・媒体実効性・広告効率推移)を踏まえた事業判断による決定を前提とする。並行して、4AI(OpenAI / Gemini / Claude / Grok)に同条件のブリーフを投げ、独立配分案を比較材料として収集する設計(Phase 4)。

各データの収集期間・対象・集計手順

本資料で使用した全データの出所一覧。所在カラムから Google Drive 原本へ直接遷移可能。

データ収集期間対象 / N集計方法原本(Drive)
来館者Webアンケート vol.16 2026/2/27〜 N=831 来館者対象Webアンケート、年代×シグナル(満足度/NPS/将来意向/媒体/競合/期待値)クロス集計 vol.16 アンケート集計XLSX
マスター時系列 2022/5〜2026/4 48ヶ月 券売機+チケット数値を銀座レポート29本から月次抽出、YoY%付与 銀座レポート フォルダ
a.rte 月次広告データ 2025/5〜2026/4 11ヶ月 広告費・広告経由売上・CPA・ROAS を月次PDFから抽出(2025/10欠落) 広告データ(アルテ) フォルダ
2024年夏レビュー(年代別) 2024/7-9 vs 2023/7-9 N≈87k / 86k AAR会議資料2024年9月度夏レビュー p.13 2024年9月度 夏レビューPDF
夏マーケ2026 企画 / 予算 2026/4作成 PDF 23p 既定企画群・予算スコープ(広告2,000万円・既定企画2,000万円) 夏マーケ2026.pdf
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